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布置(ふち)をたのしむ

こんにちは、akiです。

わたしはその昔、書道を学んでいた時期があります。
いわゆる子どもの習い事である「書道教室」から始まり、その後先生の弟子となって学んだり、それと並行して大学でも書道の授業をとったりもしていました。まったく書かなくなってだいぶ経ちますが、やはりたまには筆を持ちたいなと思うときがあります。

わたしは仮名の先生についていたので、ゴツゴツした漢字よりもしなやかな仮名文字の方が好きです。
しかしこれ、一所懸命書いてもあまり読んでもらえません(T-T) 確かに読みにくい。しかも今は使われていない文字もふんだんに入っていますので、ミミズの行列にしか見えないかもしれません。
変体仮名といいますが、興味のない方にはなんのことやらって感じですよね。

kanamoji
私が書いたものではありません…

昔の書物を見ながら写したり、文字だけを拾ってきて創作したりして作品を作ることが多いのですが、そこで大事なのが布置(ふち)、という考えです。デザインでいうところのレイアウトと意味はほぼ一緒です。
濃淡、大小、強弱……。さまざまな変化をつけた上で、余白の上に文字をおいていきます。流れや場所を考えるだけでも楽しいです。

ちなみに今回、文字数は少ないですがちょっと書いてみました。

coral
作品名:こおらる

己(こ)於(お)良(ら)留(る)……変体仮名は長音(のばす音)がないので「お」を使ってみました。
愛羅武勇みたいになっちゃいましたけど、ひらがなのもとはこんな漢字たちからできています。そこに布置の考えをプラスすると、なんとなく、作品のような雰囲気に。

Webは完全に横書き文化ですが、ワンポイントとして「和」を意識したものを創りたいときに、書の考え方を取り入れる選択肢もステキだなあ、といつも思っています。
問題は、いつ、どこで、どの仕事で取り入れるのか……。じっくり考えたいと思います。